2012年7月21日土曜日

永田さんの本を読んで


「永田農法」で有名な永田照喜治さんの『それでも食料自給率100パーセントは可能だ』(小学館) を読了。この本は日本の食料自給率が40%まで落ち込んだというニュースを発端に、氏が農業従事者はじめ出版社から料理人まで、様々なかたちで農に関わる人間と対談した話をまとめたもの。僕は現段階で農業従事者を目指しているわけではありませんが、なぜこんなに肥沃な大地がある日本で、そもそも戦前まで自給できていた国が、現在のような食料輸入に頼ったライフスタイルを送らざるを得ないのか?ということは常々疑問に思っていました。その答えと先の将来への提案があっただけでなく、現在のシステムに対して同じく疑問を持つ企業人含む多くの方が、ここ数年海外を含めた大きな視点で動いていることを知りました。現状を踏まえたこの視点を各家庭のなかに持ち帰ってつくる「ベランダ菜園」と、グローバルな視点で行う「大規模就農」によって、日本を改革!っていうのが氏の思惑のようで、この考えには希望が持てます。都市や情報のなかに埋もれていると、日本全体の国土やそこにある生活の姿は、なかなか見えてこないものだと思います。水と土と太陽があれば「食べる」ものを作り出すことができ「生きる」ことが出来るはずなのに「灯台下暗し」であることにはなかなか気づくこと出来ないのも人間の性でしょうか。僕はそうは思っていません。なぜなら、この土地で何千年とそうやって暮らしてきたルーツが、DNAが個々のからだに刻まれているのですから。


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